青春の夏
8月も終わりに近づいていますね。
先日、夏の甲子園(高校野球)、広陵高校と天理高校の準決勝を観戦した、「堀江謙一さん」の観戦記(朝日新聞8月23日朝刊17面)。飛行機の中でたまたま読んで、私の中にある青春の夏の記憶がよみがえってきました。
堀江さん(78歳)と言えば、55年前(1962年)、23歳で小型ヨット「マーメイド号」で、太平洋単独横断に成功した海洋冒険家です。
【以下引用文】・・・・・・・・・・・・・・・・
「僕はあの時、この航海をやり遂げたら、次に何を目標にしようかということを考えられなかった。いま必死にプレーしている広陵と天理の選手も同じような気持ちではないでしょうか。この試合の後のことなんか考えられない。甲子園で燃え尽きてしまっていい。
そのくらいの思いでいる。それが青春でしょう。
-中略-
いい試合でした、涙が出てきます。一つのことに挑戦し、やりきった。その経験は宝物です。これからの人生で、また新しいことに挑んでいける。挑戦することの意味を彼らはよく知っているからです。」
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高校時代、陸上競技に没頭していた私は、2年生の秋に400㍍で東京都大会で優勝し、集大成となる3年生でのインターハイ出場を目指して、過酷な冬季練習に明け暮れました。でも、3年生になる4月初旬、冬季練習の疲労の蓄積する不調の中、出場した記録会の400㍍ ゴール手前で左足首のくるぶしを骨折。インターハイ出場どころか、2週間後に行われる東京都の支部予選会への出場すらできずに、インターハイの道は終わりました。
この時期に致命的な大ケガですので、普通ならこれで引退し、大学受験に向けて切り替える、となるべきですが・・・。ギブスのとれた5月後半からリハビリをはじめ、周りの友人達が競技を順次終え大学受験生活に入っていく中、私は練習を再開し7月には再びトラックにたっていました。
当時の私は、「大学になんて行けなくてもいいから、とにかく、高校での陸上をこのままでは終わりたくない。復活させて下さい、神様!」
その一心で、受験勉強もせず(苦笑)、8月には1、2年生の後輩達に混じって夏合宿にも参加し、8月後半の国体 東京都代表最終選考会への出場準備を行いました。この試合は前年(2年生の夏)に優勝した思い出に残る試合です。
残念ながら、ブランクは埋められず、結果的に前年の自己記録にもほど遠い記録で決勝は5位に終わり、私の高校時代の陸上競技生活は終了しました。
上記の堀江さんの記事を読んで、忘れていた 当時(33年前)の思いや場面が鮮明によみがえってきました。
「そうそう、そうだよ。俺も当時そんな気持ちだった・・・」
何かに正面から向き合う、その実現のために 持てる力を最大限に注ぎ、苦しくてもやり遂げる。その時はしんどいですけれど、その事実が後にきっと何かを残してくれる。その事実・経験が結果的に人生を作っていく。
歳を重ねても、何歳になっても、そんな何かを探したり、熱中したり、そんな思いを持ち続けられたら、と。
この夏 改めて思いました。