改めて「経営戦略」について考えてみよう
今年も折り返しを過ぎたと思いきや、気がつけば7月も後半に。
不順な天候が続いていますね。
私は、ベースの経営コンサルティング活動と併せて、合間を縫うように研修講義等の予定をこなしながら各地を駆け回る(汗)日々を送っています。
先週は、今年で3年目となる岡山県産業振興財団での「経営戦略策定の立て方・進め方」研修を2日間。今週は、中小企業大学校 広島校での「経営戦略・経営計画の作り方」研修を3日間。ともに、経営戦略づくりがテーマの研修を行ってきました。
経営戦略・計画の策定は、業種や規模を問わず、どんな経営状態の会社にとっても不可欠な根幹のテーマですが・・・。
そもそも、
「なぜ、経営戦略が必要なのでしょうか?」
そして、
中小企業各社から参加してきた受講者の皆さんは、
「経営戦略がないからこうして研修で学びに来ているのでしょうか?」
経営戦略を策定する意味、その必要性を細かく言えば色々説明はできますが、
あなたは、お客様(得意先)からの
「どうして 他の会社ではなくあなたの会社から買わないといけないのか?その理由を教えて下さい」
という問いに明確に答えることができますか?
あなたがこの問いに答えることができたとして、この同じ問いかけに、あなたの会社のメンバーは同じような骨格で答えることができますか?
このシンプルな問いに答えることが、経営戦略を作る目的だと考えれば、経営戦略作りの必要性を今よりも少し理解しやすくできるのではないでしょうか。
さらに、もう一つ。
「あなたの会社には戦略はありますか?」
この問いかけを私はこれまで経営コンサルティングや講義・講演等の場で数え切れないくらい参加者の皆さんにしてきましたが、毎回、堂々と手を上げる人は20~30人受講者がいたら毎回数人レベルであると言えます。
では、手を挙げた人の会社には経営戦略があり、手を挙げなかった人の会社には経営戦略はないのでしょうか?
答えはNOです。経営戦略のない会社は1社としてありません。つまり、全ての会社に戦略はあるのです。
なぜなら、業歴の長い会社でも短い会社でも、今日この場まで会社が動いて生きてきていると言うことは、「経営戦略があってこそ」だからです。
でも、ではなぜ、「戦略はありますか?」と聞かれて手を挙げられないのか・・・。
理由は大きく2つ。
①誰かの頭の中(社長や一部の経営層)に戦略はあるけれど、ほとんど社内で共有されていない。頭の中にある人であってもその形や中身を自身で整理できていない。
②社内に立派な経営戦略書や計画書や予算書等があり、説明会や発表会等を行っていたりするけれど、実際、よく理解できる内容でなかったり年度を通してほとんど皆振り返ったり確認したりできていない。
上記のどちらの状態であっても(このどちらかがほとんどなのです)手を挙げられない訳です。
①への対処は社内で真に納得感のある内容を明確化した戦略作りを行い確認し合うことで戦略を表に引っ張り出そうというものですし
②への対処も、本当に組織・個人まで展開できる経営戦略を策定し、かつ具体的に社員皆で共有し、実行の流れに載せていくことが欠かせません。
改めて、経営戦略を作り動かすことの目的と意義を押さえて上で、スタートしていきたいですよね。
改めて皆さんも考えてみませんか。
これからの成長する会社の将来の姿をワクワクしながら想像(そうぞう)し、大胆に創造(そうぞう)していくことは、大変ですがやり甲斐のある取組になるのではと思います。
私は、経営コンサルティングで関わる会社の皆さんとこうしたテーマを根幹に起きながら「戦略⇔組織⇔人材」全体の関わりの中で日々奮闘しています。
そして、研修では、
次は、8月22日(月)~24日(水)中小企業大学校 東京校での「経営戦略策定講座」3日間で受講者の皆さんとともに考えていきたいと思っています。