MAY STORM
今年は例年にも増して特に4月から全国的に強風の日が多いですね。
今朝、北九州の会社の社長さんから頂いたメールには、昨日の九州地方は風雨ともに強く大変だったと書いてありました。
今朝の東京は、朝方まで降った雨が思いの外早く止み、すっかり晴れています。でも、昨日に引き続き かなりの強風が吹き荒れています。
風が吹くといつも思い出すのは、やはり、高校・大学時代に没頭していた陸上競技のことです。
私は短距離400m、200m (100m)の選手でしたので、競技会の際にコンディションで気になっていたのは、「風」の強さと方向でした。
当時からよく言っていたのですが「試合の際に一番気になるのは風。雨は別に降っていても構わないから風だけは吹かないでくれ」、こんな感じです。
競技を引退して25年以上たった今でも、いまだに、歩いていて強風を身体に受けると、「これは向かい風3メートルくらいだ、これでじゃ記録が出ない」とか「いい追い風だ!これなら記録出るぞ~」等と言ったりしています(本当)(笑)。
陸上競技は、風を受けることで、種目にかかわらず記録がかなり左右されます。
特に100m、200mは、1メートルの追い風・向かい風で記録が約0.1秒変わると言われています。
短距離の世界で0.1秒はとっても大きいのです。
例えば、私の100mの自己記録は 10秒8ですが、確かこれは 向かい風1.0メートルの条件下での記録でしたので、これが公認記録の限度の追い風2.0メートル※なら、10秒5くらいに相当する(あくまで理論上の話ですが)ことになるわけです。
※100m、200m等 直線ベースの競技(走り幅跳び等も同様)は、レースごとに風速の計測をしていて、走った際の 追い風が2.0メートルを超えると「追い風参考記録」として未公認(参考)記録となってしまいます。
今10秒の壁なんて言われていて、東洋大学の桐生選手(10秒01)等が9秒台への突入を期待されているのもこの微妙な(実際は0.01秒の)世界の話です。
逆に、せっかく素晴らしい走りをしたとしても、向かい風に阻まれて、低調な記録に終わってしまうなんてことも普通にあるので、短距離は、表面の記録だけではわかりにくい自然条件との闘い(気温や風)の要素も多分にあります。
もちろん、勝負は「記録」だけではなく、むしろ、一番大事なのはレースとしての「勝敗」ですので、自然と融合しながら、いかに他の誰でもない「自分自身」が本番で力を発揮するかになります。
言い換えれば、「風」はその同じレースを走る誰にも「同じ条件」だと言うことです。
その条件の中で、いかに可能な限りの最高・最大のパフォーマンスをするか。
そして、更に大事なのが、そのレース本番に向けたそこまでの「準備」の道のりです。
「やりきった準備は結果を裏切らない」ですよね。
このことは、会社経営でも言えることだと思います。
競合他社がどうするか、どうであるか、に関わらず、「うちの会社はどうするのか、どうしたいのか」ですし、市場が冷えているとか経済が落ち込んでいる(向かい風が吹いている)に関わりなく、いくら市場や経済が縮小しているとしても市場自体がなくならないなら、必ずその中で、自社が、独自の特徴を打ち出して 勝ち残って(勝ち上がって)いけるチャンスがあるはず、と考えたいですね。
陸上競技は、既にシーズンインしており、今年はオリンピックもあるので、地味に(苦笑)盛り上がってきています。このGWも昨日の静岡国際陸上に続き、週末は、ゴールデングランプリ陸上(@等々力)もTV中継されます。
個人的には、今月後半は25年前に私も出場していた関東インカレ(関東学生選手権)や高校生の息子が出場する高校総体 都大会もありますので、楽しみです。皆さん、風に負けずに風を味方に力を発揮してほしいものです。
デスクのスピーカーからは、山本達彦の「MAY STORM」が流れています。
先ほど、息子が、高校最後の試合となる(?)都大会のレース(800m)に向けた練習に出かけていきました。