今を確かに生きる
四国~近畿地方を直撃した台風で、この週末、思わぬ旅程の変更や断念を余儀なくされた方々も少なくなかったのではないでしょうか。遠く離れているはずの関東地方も断続的な風雨に見舞われる日曜日になりました。今(8月10日(日)22時半)も外はかなり強い風が吹いています。
過日(8月の最初の週末)、研修の講義のために訪れた四国高松も、(今日テレビで見た)大波をかぶる港の様子が、私が知っている平穏な日常の光景との違いを語っていました。
欠航に戸惑う旅行客の姿を映し出す羽田空港のターミナルの様子も、毎週のように私が利用している日常との違いを映し出していました。
たまたまその日が今日でなかっただけなのですが。
過日の光景は今日の光景ではない、そんな当たり前のことをテレビの前で感じました。
今から2年前・・・
「よかったら今度喫茶店にでも行って話をしませんか」家の前で立ち話をしていたら、その人は私に言いました。「ええ、是非。ご一緒させてください」と私。
それからほどなく、7月のある土曜日の午後、駅前の喫茶店でお茶を飲みながら、3時間近くにわたって色々な話をさせて頂きました。
ここに移り住んで10数年の間、何度も家の前で会うと何となく立ち話をしていた隣人は、某国立大学の名誉教授(専門は教育行政学)で、かつては文科省の審議会の委員も歴任されていた特に学校教育の世界では有名な教育学者の先生でした。経歴や肩書きや年齢(80歳)からは想像できない若く気さくな人柄で、いつも笑顔で、家内や子供たちにも気軽に声をかけて頂くような本当に飾らない人です。新聞に執筆した記事が出たり、雑誌や本が出る度に、わざわざ声をかけてくださり、頂戴し読ませて頂いていました。
その先生が、先月お亡くなりになりました。「人生は有限だが教育は無限である」と説いておられた講演をお聞きする機会はありませんでしたが、あの時、ご一緒した喫茶店でスフレチーズケーキを注文する際に、「スフレってどういう意味でしたっけ?」と店員さんに質問していた時の笑顔が今も印象に残っています。
過日の光景は今の光景ではない・・・。
時は確実に流れているし、誰しも確実に平等に歳をとっていくのですね。
先生のお言葉を借りて、私も、
「人生は有限だが経営(改革)は無限である」を追求し、限りある人生を、今できることを精一杯行いながら、常に進化し続けたいと思っています。
嵐のような風がまだ大きく木々を揺らしています。でも
明日はまた晴れて暑さが戻るようです。
暑さに負けず、今日とまた違う明日を精一杯過ごしたいですね(笑)